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次女の手術とブラジルの医療システム

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なんだか、子育てブログみたいになってますがw。

次女の病院廻りでかなり疲れ果てました。
ブラジルの医療システムは大きく分けて二通り、
政府が提供する完全無料システム(SUS)を利用するか、個人・私立の病院などを利用するかです。

学校と同じで私立のほうが施設や医療レベルも高いのですが、お値段もすごい。
初診料はどこでも大体1万円(驚)。見てもらって処方箋を書くだけでこの値段。
我が家で使っている庭師の一週間分の給料です。

もちろん、医療保険に入っていれば診察・入院料金などは全てカバーされますが、高い!
我が家の場合、診察料金等を完全にカバーする医療保険だと1家5人で毎月5万円以上。
5万円と言ったら、ちょっとした大卒の初任給です。
大企業の海外駐在じゃあるまいし、そんな金ないです。
ついでに言えば、日本でもそうですが、地方都市で金稼ぐのは簡単じゃないです。

次女が罹ったのは、ブラジルの中西部ではよくある病気。
皮膚の傷に細菌が入り込んで「こぶ」が出来ます。
そのこぶに傷がつくと、信じられないほどの出血が起こります。
手術をして、こぶの下の肉まで削ぎ取る必要があるので、全身麻酔をします。

その手術を私立病院でやると、料金は・・・・・我が家の庭師の半年分の給料です。
なんとかして、SUS(国民医療制度)でカバーできないものかと市内の診療所や市立病院をかけずり廻りました。
手術が必要な場合には、まず診療所で診てもらい、市立病院への案内状と手術枠を取ります。

診療所で診てもらうためには、朝の5時から診療所前に並んで、診療予約をします。

で、ある朝の話、
パパィは診療予約をするために、朝の5時に診療所へ。すでに長蛇の行列が(驚き)
6時半から予約開始・・・30分ほど待っていると、
「はい、今日の小児科の予約は全て埋まりました、おつかれさま」

・・・・・・・・・・・・・・・・なんじゃそりゃああああああ!!!!

意気消沈して疲れきったパパィ、もう泣き落とししかないと、市立病院へ直訴。
「出直して来い」だって(涙)
しかも、診療所を通して、手術予約をしても、予約が埋まっていて一ヶ月先になる・・・

次女の出血は相変わらず続いているし、もう庭師の半年分の給料払って手術するか、とあきらめかけたパパィ

その日の夕方、長女と次女がいつも遊びに行っている近所のおじいちゃんが我が家に来て、
「オレにまかせておけ」と一言。
翌日、「コネ」を使って市立病院の医者を紹介してくれ、手術枠も取ってくれました。
来週には診察・手術ができることに。

ブラジルで生きていくために必要なものは、「あきらめない心」と「コネ」、そして「真心」なのだと再度痛感したものです。
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by Pombo_Brasil | 2008-02-14 22:36 | その他
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