長女と次女を学校に連れて行くためにガレージに向かうと、前輪の空気が見事に抜けていた。
「うげえっ・・・」
タイヤを良く見ると、鉄のホイールがひしゃげたように曲がっている。
理由は分かっている。昨日、道に空いた穴にタイヤを思いっきり突っ込んだ。そのせいだ。
ブラジルの道は悪い。穴が空いていることなどしょっちゅうだ。
仕方がないので、自転車用の空気入れで空気をある程度入れた上で、大急ぎで修理屋へ。
以前から目をつけていた家の近くの修理屋に飛び込んだ。
店の親父が出てくると。
「こりゃすごいな、10レアル(600円)でどうだ」。
10レアルを値切っても仕方がないので、親父の目を見て「いい仕事頼むぜ」と一言だけ。
親父がホイールを直している途中、店の中を見渡した。
壁にかけられたイエス・キリストの肖像画が店内を見つめていた。
「おっちゃん、カトリックか?」
「みりゃ、分かるだろ(普通は分からんよ・・・)」
「この間までローマ法王が来てたやろ、テレビ見たか」
「ああ、もちろん見たよ。でも、わしは前のパパ(ローマ法王のこと)の方が好きだったな」
「これ、なんで壁にかけとるんや?」
「そりゃもう、商売にご加護があるようにねがっとるんやが(笑)、それ以外にもいろいろな」
「ほら、出来たぞ」
「お、ありがとう。ほい10万円!じゃなくて10レアルね(大阪のおばちゃんかい)」
・・・・・・・
以前に撮影を頼まれたカトリックの司祭から電話があった。
「今度、郊外のスラム街でミサをやるんだが興味あるか?」
「カトリック信仰」は、ブラジルを撮影する上で避けては通れないテーマの一つだ。
ただし、ブログが表現の場に合っているかどうかは考えているところだ。
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