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100人のサポーターが創るクラブ

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僕が住むマットグロッソドスル州に「オペラリオ」というクラブがある。
1938年にクラブ発足、ブラジルの中でも歴史が古いサッカークラブの一つで、
1970年代から1980年代初頭まではブラジル・セリエAの強豪として知られていた。
1987年にはブラジル・セリエBで優勝したが、その後はクラブ運営で失態が続いた。
最近では、州リーグでも1部落ちをすることがあるほどで、ここ数年はクラブ運営さえままならないほどだった。

今年に入ってから運営が代わり、クラブ名も「オペラリオ」から「ノボオペラリオ」と変わる。
そして、驚いたことに昨年までのクラブとはまるで別のチームとなり、州予選を勝ち抜いた。
当然ながら、良い選手がいなくては予選を勝ち抜くこともできない、良い選手には金もかかる。

そして、その資金集めが突き抜けている。
僕も、最初にこの話を聞いた時は「冗談だろう」と聞き返したほどだ。

「サッカーの国ブラジル」でなくてはあり得ない方法、それは。

100人のサポーターが共同運営者となり、「毎月5万円」をクラブに投資するというものだ。
月500万の投資。他のスポンサー収入と合わせれば、ブラジルの地方のクラブとしては十分以上に戦える数字となる。
僕が住んでいる州の平均収入(月単位)が4万円から5万円程度なので、この数字と犠牲がどれほどのものか分かるだろう。

それにしても、これだけの“クラブ愛”、僕にはジャイアント・キリングの「ETU」のサポーター「スカルズ」(マンガです)ぐらいしか、思い当たるものがない(笑)。
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by Pombo_Brasil | 2013-03-29 14:53 | サッカー・プロ
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