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フォトグラファーは演出家

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先日、あるフォトグラファーと話していて、「フォトグラファーって演出家だよね」という話になった。

数年前の話になるが、首都ブラジリアで、あるVIPを撮影することになった。
なんてこたない、NY在住時代の知人のコネ。英語が話せてそこそこの写真が撮れればOKの仕事だった。
ただし、前の日は、緊張感からほとんど寝付けなかった。
撮影開始場所は、ブラジリアで最高級のホテルのスイートルーム。
部屋付きのボーイによると、先週まで、クリントン国務長官が滞在していたという。

3日間の撮影が終わり、編集者が言った。
「たとえ相手が誰であろうと、写真家はその場において”写真のプロ”として指示を出さねばならない」
「もし、大統領が”こんな写真を撮りたい”と言っても、プロとしての意見を臆さずに伝えよ」
「君がこれから上を目指そうとするなら、決して忘れないで欲しい」

このブログ記事を書きながら、
エリザベス女王やジョン・レノンの写真を撮ったアニー・リーボヴィッツの写真をネットで探した。
言葉が出ない、俺なんて小僧どころか赤ん坊じゃん。

アニーの写真を評する人達の言葉がまた圧巻だった。
僕が写真を含めた表現の手段に求めていたものが、被写体の言葉としてそこにあった。

オノ・ヨーコ :
「彼女は“魂”を撮りたがっていた。それが伝わった」

キース・リチャーズ:
「彼女は、俺が見えないものを見ている」

ヒラリー・クリントン:
「彼女はアメリカの心を撮っている」

掲載写真は、昨年のブラジル選手権の州予選で優勝が決まった笛が鳴った後。
ベンチの写真を狙っていたのだが、構図に動きが欲しくて中央の選手に立ってもらった。
いかん、演出がみえみえだ。
まだまだだねぇ。
by Pombo_Brasil | 2011-05-29 06:28 | 写真の話
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