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柔の道

写真はゴールを決めた際に見せる「シュラスコ焼き」のポーズ。なぜか州リーグで流行っている。
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肉焼きの串をまわしているポーズなのだが、意味は「相手チームを料理してやったぜ」みたいな感じ?
あんまり格好いいポーズでもないのですぐに廃れると思っている(笑

話変わって我が家の子供たちの話、公立校の生活にも随分慣れたようで楽しい学校生活を送っている。
3人の子供たちは私立校時代にも優等生だったので、公立校では3人揃って学業成績だけは学年トップクラス。先生にも可愛がられているそうで、「今の学校好き(長女)」らしい(笑)。

ただし、公立校に入れたことで今まで目に見えなかった問題も多く見えてきた。
私立校は授業態度などにそれなりに厳しく、授業も懇切丁寧に教えてくれる。公立校だと「やる気のない子は勝手に落第しなさい」という感じ。6年生(日本の小学5年生に相当)の長女のクラスに14歳や17歳の子がいる。
ブラジルでは小学1年(日本の年長組)から中間・期末試験があり、補修をやっても点数が足りない子はどんどん落第させられる。
学級崩壊もかなり激しく、次女と長男が入っているモデル校は別だが、それ以外だとクラスの中で騒ぐ子供たちが多くて授業にならないケースも多い。
あまりに態度の悪い子供(先生に暴力をふるうケースも)を注意すると、親がすでに教育を放棄している状態で「殴ってもいいからしつけてくれ」と頼んでくるのだという・・・
学校によっては、休憩時間に教室から全員出ないといけないケースもある。理由は簡単、外部から入り込んだ麻薬の売人が、休憩時間の教室を使って子供たちにクラックなどの麻薬を売りつけるのだ(小中学校だよ!)。
知人の長女(中学生)が通う公立校では、先週など人を殺して刑務所から出てきたばかりの若い子が転入生として入ってきたとか・・・
いやいや、日本の学級崩壊なんて可愛いものだw

小学生の高学年や中学生になると恋愛などむちゃくちゃだ。14・5歳で子供を生む子供(?)とか当たり前のようにいるし、もうこうなると人生どうしようもない。
これもよくよく話を聞いてみると、親が昼間から居間などで子供の前で行為に及んでいるなどキチガイ沙汰としか思えないような世界・・・・
親から子供へ、色々な意味で“負のルーチン”が延々と繰り返される理由がよく分かった。

我が家の長女は最初、「他の子供たちがうるさくて勉強できないので学校を変わりたい」と言っていたが、負けず嫌いの性格が幸いして「(あんな子達と)同じようになりたくない」と勉強に精を出している。反面教師というやつだ。

最近では、長女が市の教育プログラムを利用して「柔道」をはじめた。次女と長男も始める予定だ。
このプログラムは、市の教育局とスポーツクラブの経営者が共同して青少年の教育を進めているもので、その名も「プロジェクト“希望”」、教育関係者の切実な想いが詰まっているような名前だ。
公立校に通っている子弟なら、誰でも無料で私立のスポーツクラブで柔道や水泳を学ぶことができる。市からはスポーツクラブに援助が出るという仕組みだ。

いやはや、柔道のクラブに行って驚いた。白人の若い先生が日本語で指導しているのだが、日本語の「お願いします」という挨拶から始まり、目上の人やセンセイに敬意を払うことを教えられる。
僕は毎日のように子供たちに「先生を尊敬しなさい」と言っているのだが、まさに目から鱗が落ちる経験だ。
ブラジルは世界でも有数の柔道大国だが、まだまだ青少年の教育に活用することが出来ると実感した。

自分の子供だけをしっかりと教育しても仕方がない。この環境を少しでも変えなければ・・・焦燥感がつのる公教育の体験をしている。
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by Pombo_Brasil | 2010-04-21 09:13 | その他

悲喜

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昨日は、久しぶりにアウェイの街に試合撮影へ。
ブラジルの州リーグでは、移動はバスやクルマが中心。しかし、とにかく広い国なので州内を移動するのにクルマで7時間、8時間などということもザラ。
昨日の移動距離は往復で約900キロ。この程度なら近場(お隣さん)みたいなものだ。当然日帰り。
炎天下の移動と撮影で疲れることは疲れるが、ドライブインでの食事など楽しみも多い。

昨日の撮影は、一言で説明するならば「悲喜」を目の当たりにした。
勝ったチームは予選突破が確定し、負けたチームは2部落ちが決まった。
喜びに沸くチームと悲しみにうちひしがれるチーム。

しかし、そこはブラジル。悲しみにうちひしがれた選手たちにサポーターから容赦ない罵声が投げかけられる。
「バカ野郎!」
「ボールの蹴り方知ってんのか!コラ!」
「クソ野郎、2度と顔見せるな!」
もちろん、暖かい声をかけるサポーターもいるのだが、とにかく思ったことを口に出す人が多いのだ。

2部落ちの選手達だが、現在リーグ戦途中のセリエBチームに引き抜かれれば幸運、どのチームからも声がかからなければ、来季まではアルバイトに追われることになる。
それでも、サッカーに理解ある雇い主が必ずどこかにいるのがブラジル、「なんとかなる」らしい。

日本から伝わるニュースだけを見ていると、うかつに「なんとかなる」「ケセラセラ」などという言葉を使えない雰囲気さえ漂ってくるのだが、本当のところはどうなのだろう。
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by Pombo_Brasil | 2010-04-20 11:05 | サッカー・プロ