<   2010年 03月 ( 3 )   > この月の画像一覧

教育

日が沈みゆく競技場にたたずむ少年。
e0110461_11544051.jpg

今年から、3人の子供たちを公立の小学校に入れている。
昨年までは市内の進学校に入れていたのだが、小学生3人で日本円にして年間100万円以上という経費にとうとう音を上げてしまった。
ブラジル地方での100万円なので、日本の都市部なら少なく見積もっても400万円以上に相当するだろう。
学費に教科書、制服、副教材、軽食代、クラスメートとの「おつきあい」費。
なぜ私立?私立と公立の教育レベルの差が大きく、しかもブラジルは日本を凌ぐ学歴社会。子どもの将来のためにも教育投資が欠かせないと踏んだからだ。
ブラジルでの教育レベルによる生涯収入の差は日本のそれに比べて何倍、何十倍にもなる。

私立では「おつきあい費」もバカにならない。
クラスメートから毎月何度も届く「誕生日会」「交友会」への招待状、これが親にとっては結構な恐怖(笑
「プレゼント」を買うだけで毎月のように恐ろしい金額が飛ぶw
私立の有名校だと親達も金持ちが多い。会場貸切で数十万円などという誕生日パーティーを平気でやるのだから、あまり安いプレゼントも持たせられない。
クラスメートの自宅に招かれることもあるが、これも手ぶらではなかなかいけない。呼ばれた家は全てプール付の豪邸だ。

クラスメートのご両親に「お父さんも少しゆっくりしていきましょう!」と言われて思わず一杯(笑)。
プールサイドで極上のシュラスコを食べながら、備え付けのホームバーでボジョレーヌーボーを開ける・・・いかん、こんなことを毎度のように経験していたら自宅に帰った時のギャップが大きすぎる(爆

実際、子ども達も「なぜ、自分達だけ違うのか」と思うようなことも少なくなかったと思う。
学友の家には大型プールやプラズマテレビ(日本の価格の何倍もする)が当然のようにあり、学友の部屋には専用のコンピューターやテレビ、色とりどりの家具、夢のような数(額)のおもちゃが転がっている。
世の事情が分からない次女などは「家に大きなプールがほしい」「なぜ、うちにはないの?」と言い出す。
今となっては親子そろって貴重な体験をしたと思っているのだが。

で、今年からは思い切って公立校にしたのだが、きっかけとなったのは商売仲間のパレスチナ移民のおばあさん。パレスチナ紛争で国を出てきた移民一世で、ブラジルで放送されたNHKの「ハルとナツ」を見て涙が止まらなかったという苦労人だ。
学費で悩んでいるのを打ち明けると、色々と相談にのってくれた。
「公立校で"モデル校"というのがあるから応募してみるといいよ、学校の設備も質も悪くないって話だよ」。

“モデル校”というのは、地方政府で小・中学校のモデルケースを作り、そのレベルに向けて他校の水準を上げていくということで作られた模範校だ。
その“モデル校”は、人口80万人の我が街にたった3校しかない(市内には100校以上の小・中学校がある、ブラジルの地方はまだまだ子どもが多いのだ)。
僕たちの街では、学校は教区制ではなく自由応募制。全てが抽選で選ばれる。
行きたい学校が見つかればインターネットで市教育局のサイトに登録、抽選で外れれば他の学校にまわされるシステム(インターネットがなかったころは、入学申請をするために夜中から学校の前に並んだそうだ)。コンピューターがない家はネットカフェに行くしかない(コンピューターがない家が多いのでネットカフェはそこら中にある)。

抽選結果を待つこと一ヶ月・・・

初のモデル校応募で次女と長男の2人が“当選”した。
アップタウンの上流階級が住む地域にある公立の新設校、市が最も力を入れている学校の一つだ。
入学登録で学校を訪問した折、学校の責任者に「初めての応募で2人が当たるなんてすごく運がいい」「入学希望者が後を絶たないので・・・」などと言われてしまった。
当然ながら学費は無料なのだが、それ以外にも教科書、かばん、制服、課外活動費(フットサル、空手、クラシックバレエなど)、軽食が無料。運動靴までもが無料で配られるのには本当に驚いた。

最初は、公立校の雰囲気に馴染みにくかった子ども達だが、今では学校がすっかり気に入ってしまった(とは言っても私立時代の楽しいイベントの数々は忘れられないのだろう)。
パパィとママィも私立のスノブな学友のご両親達とお付き合いをしなくてすむので気が楽だw

私的には、公立校の入学日に驚いたのは人種の違い。
私立校では、学生(学童)の9割方は白人か白人系だったが、公立校では白人率は1割。僕たちの街の人種比率から言えば、公立校がその比率に近いのだ。
いかに社会の上層部を白人が占めているか、これでもわかるというもの。

話は変わり、浮いた教育費は少人数システムの学習塾(公文式に近い)に投資することに決めた。
目標は、3年後に長女と次女を我が街にある「陸軍付属学校(中学・高校)」の入試にパスさせることだ。
僕たちの街にはブラジル軍の西部方面司令本部があり、軍の施設が非常に多い。「陸軍付属学校」はもともと陸軍士官の子女教育のための学校なのだが、一般にも門戸を解放している。
「陸軍付属学校」の教育レベルはブラジル国内トップレベル、「学生の将来は保証されている」とまで言われる学校だ。
ただし、競争率は20倍近く、地方の秀才が競って入学試験を受ける。

ブラジルでは、受けた教育がキャリア・人生の多くを決定する。
もちろん、教育や収入が人を必ず幸せにするわけではない。
それよりも、親や社会が質の高い教育の場・機会を与えることで、将来、その子ども達がより多くの人を幸せにできる可能性を作り出せると思う。
我が子が幸せになるなら、そのように幸せになってほしいと願う。
それこそ、本来あるべき一つの「教育」の姿ではないだろうか。

下の写真は次女と長男が通うモデル校。
e0110461_11554419.jpg

[PR]
by Pombo_Brasil | 2010-03-05 11:56 | スナップ・ブラジル

Spirits

e0110461_8282078.jpg

スコールが降り続く中、選手が放つ気迫と熱気がフィールドにたちこめていた。
[PR]
by Pombo_Brasil | 2010-03-03 08:31 | サッカー・プロ

ダイレクトシュート&号泣

今日の最高に惜しい一枚・・・・
e0110461_65884.jpg

「よっしゃ撮った!」
「え?あれ?ボールがファインダーの中に入ってないんですけど・・・」

キーパーがぎりぎりでクリアしていました・・・ちゃんちゃん。
ま、こういうこともあるさ!次いこ次!
[PR]
by Pombo_Brasil | 2010-03-01 10:46 | サッカー・プロ