カテゴリ:サッカー・プロ( 226 )

なでしこジャパン優勝おめでとう! 副題:優勝の味

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日本のサッカー代表チームがワールドカップで優勝してしまった。
楽しみにしていたゲームだったが、全くの同時間にブラジル選手権を撮影していたため、見ることができたのはPK戦のみ。
そして、なでしこJAPANの決勝戦と全く同じ時間に南米選手権(コパ・アメリカ)の準々決勝を開始したブラジルは、PK戦でパラグアイに敗れた。
メッシのアルゼンチンもネイマールのブラジルも南米選手権から去ってしまった。

敗退が決まって崩れ落ちるネイマールとなでしこJAPANの歓喜の様子を見比べながら、サッカーの深みにはまった。

澤穂希(ほまれ)選手、
「サッカーの神様がチャンスをくれた」

米国の選手が、決勝戦前に残した言葉、
「決勝戦は厳しい戦いになる。彼女たち(日本代表)は、チームを超えるもののために戦っている」

写真は、州選手権の優勝を決めて喜ぶ選手とサポーター達(先週土曜日)。
ブラジルのサッカーは昔から州選手権が基本、州選手権で優勝・準優勝した全国54のチームだけが、次の年のコパ・ド・ブラジルに参加できる。
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選手生活の終盤に差し掛かったブラジル北部出身の選手。長いプロ生活、初の優勝の瞬間に崩れ落ちた。
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遠征先からのバスの中、出発前の「主の祈り」(キリスト教の代表的な祈り)。
彼らの話を聞いていると、「人事を尽くして天命を待つ」の人生観が強烈。
ブラジルサッカーの遠征は基本的にバス。2000キロぐらいまで平気でバスで移動する。
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で、いきなりパーティータイムに変わる。「おらおら飲むぞー!ビールや!!」
「カメラマン、お前も飲め!」「俺はまだこれから仕事が・・・」「うるせー、無礼講じゃ!(なんでや)」
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宴会騒ぎの最中、チームキャプテンがいきなり崩れ落ちた。血圧低下だという。
チームドクターが診察、大事にはいたらならなかったが、キャプテンは今も治療中で戦列から離れている。
試合は炎天下だった。撮影している僕でさえ脱水・熱中症になりかけたほどの強烈な暑さだった。
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深夜に州都に着き、レストラン貸切で遅い夕食。テレビ局がインタビューに駆けつける。
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最後に、なでしこJAPAN、本当に優勝おめでとう!
優勝の味、ゆっくりと味わってください。
そして、女子サッカーをとりまく環境が少しでもよくなるように・・・・

ニッポンがんばれ!
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by Pombo_Brasil | 2011-07-19 08:37 | サッカー・プロ

サバイバー

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えーと、まず冒頭に捜し物のお知らせです。
州選手権の決勝戦会場で一脚を紛失しました。
使用していない一脚を適価で譲っていただける方、いらっしゃいましたらコメント欄にご連絡くださいませ。
ハスキーのショート4段が第1希望ですが、頑丈なものであればなんでもOKです。

さて、写真の説明。
州選手権の決勝戦を前に、選手達との信頼関係、距離を縮めたいと思った。
思いついたのは、選手達のスライドショー。
手持ちの映画ロッキーのサントラ版から、サバイバーの「Eye of the Tiger」をバックミュージックに
スライドショーを作って、主任コーチに渡した。
決勝戦出発の当日、主任コーチが「今からフォトグラファーが作ったフォトムービーを流すぞ」と言って、
選手達の前でプロジェクターを投影してスライドショーを流し始めた。

写真と一緒に「Eye of the Tiger」と「ロッキーのテーマ」が流れ出す。
若い選手には受けないと思ったのだが、インスピレーションがこの曲を選んだ。

恐る恐る選手の反応を伺うと、サバイバーを一緒に歌い出す選手がいれば、自分の写真を見ながら涙を流している選手がいた。
予想外の反応に本当に驚いた。いや、これは全くの予想外だ。

試合会場に着く。
控え室では、大音響で「Eye of the Tiger」が鳴り響き、選手達がスライドショーを背景に試合の準備をしていた。

「良い写真を撮らせてもらう」。
そのために、まずはアスリート、被写体をリスペクトすることの大事さを身を持って実感した。
ブラジルの地方でさえ、名前も広くは知られないプロの選手達。
しかし、彼らは誰よりも濃い青春の一時を過ごしている。
彼らが流す汗と涙の重さ、いつも驚かされることばかりだ。

試合には負けたが、得失点差でぎりぎりの州選手権優勝。

一脚の一件は痛いが、なにかが自分に足りなかったのだろう。
最近、アスリートと時間を過ごしながら、厳しく自己管理することの必要性を感じている。
まだまだ甘いということだ。


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by Pombo_Brasil | 2011-07-10 13:49 | サッカー・プロ

EF300 2.8L IS & EOS 7D

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EF300 2.8L IS & EOS 7D。写真は全てほぼノートリミング。
この組み合わせ、デイゲームに限って言えば反則級の撮りやすさ(実戦投入済)。
必要があるからこその単焦点大口径なのだが、うーむ凄い。
これでEOS-1Dマーク4と新型ヨンニッパの組み合わせになったらいったいどうなるのか。
そのうち、この組み合わせも必要になるでしょう。
(EOS 7Dはいいカメラなんですが、夕方以降やナイターは駄目。コントラストが落ちるとAFの限界が露呈)

あとは、望遠単焦点でどのように「自分の写真」を構築するかだね。

それと、EOS 7D搭載のオートライティングオプティマイザ。色々と試してみました(今日の写真は機能オフ)。
確かに、後処理の必要性が少なくなって楽ではあるけど、予測の出来ない怖さがある。
「え?なんでこのシチュエーションでいきなりオーバー?」。これが本番で出ると怖すぎ。
実戦では、今の所封印したほうがいいとの結論。
スピードライトを多用する現場では効果があるかも。

ま、今日はこんなところで。
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by Pombo_Brasil | 2011-07-08 09:09 | サッカー・プロ

戦術確認

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今日は州選手権決勝前の最終戦術確認(ゲーム形式)。通常、フルコートを使った練習は本番2日前が最後だ。
前日には、選手全員が家族から離れてホテルに入り、集中力を保つ。
戦術確認の写真は公開禁止。なので、写真もなし。
練習が終わり、選手達がクールダウンする。取材が入る。
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先発を告げられた選手達がそれぞれの時間を過ごす。
張り詰めた空気ではないが、リラックスした雰囲気の中にも緊張感が顔を覗かせる。
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チーフトレーナーが見せる選手達への想い。そして、決勝戦へ。
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しかし、あれだね。望遠単焦点は確かにピントや画角の制約で使いこなしが難しいレンズ。
ただし、あまりに楽なレンズでもあるね。使いこなした上で、頼り過ぎに注意しないと。
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by Pombo_Brasil | 2011-07-01 11:25 | サッカー・プロ

コパ・ド・ブラジル

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個人的な事情から写真とタイトルを差し替えします、写真は「コパ・ド・ブラジル」出場権を獲得して喜ぶ選手。

「コパ・ド・ブラジル」はブラジルサッカー2大大会の1つ。
(ブラジルサッカーの2大大会は“コパ・ド・ブラジル”と“ブラジル選手権”の2つ)
ブラジルサッカーはブラジル全26州と連邦直轄区ブラジリアの計27の地方選手権がベースになっています。
州選手権の優勝・準優勝チームが翌年のコパ・ド・ブラジルに参加。
参加総数は全国600チームのうち54チーム、今年の優勝はブラジルセリエAのバスコ・ダ・ガマでした。

で、個人的な近況。
しばらくの間、突っ走るしかない感じ。
来月初めは州選手権の優勝決定戦、7月から8月はブラジル選手権(全国リーグ)。
9月から12月まではブラジル選手権(州予選)、11月には三浦カズ選手が参加予定の東日本大震災親善試合。
少なくとも今年一杯は、週末の撮影スケジュールが詰まっています。
仕事として撮影を続けいるせいか、数年前の「キレ」がやっと戻り始めて来た。
これからですよ、これから。

で、これらの撮影予定に加えて、サンパウロでセリエA!!
ネイマールとガンソがスペイン、イタリアへ行く前に、プレーを近くで見てみたいし、写真を撮りたい。

おまけに、末っ子がママィのお腹の中に・・・マジすか!
神様、オレに何をどうしろというわけ!?
この子が成人したら・・・オレ何歳?

あかん、生命保険に入ろ。
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by Pombo_Brasil | 2011-06-30 04:13 | サッカー・プロ

Nossos sonhos ブラジルの夢

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遠征先の控え室、州都を遠く離れた地方の街のスタジアムはコンクリートの打ち放し。
地の果てとはこのことか。

シューズのひもを結ぶ指先から緊張感が伝わる。
夢見るのは、何万人もの観客を集めるスタジアム。
数千キロの彼方から、「ブラジルの夢」を追い求める若者達。

いくほどの魂をファインダーの中で追いかけてきただろうか。

「Nossos sonhos ブラジルの夢」(クラブ遠征を追いかけた1日)



祝!初YouTubeデビュー(笑)
1週間分のネタを出し切ったのでしばらく更新ないかも(汗)
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by Pombo_Brasil | 2011-05-31 14:21 | サッカー・プロ

ブラジルサッカー

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選手からブック(写真集)の制作依頼を受けた。
写真を記念に残したいとの相談を受け、プリントを素材にしたブックなら長期間の保存に耐えること、家族や親戚に見せる楽しみなどを説明した。
DVDやデータを欲しがる選手も多いのだが、あえてブックやプリントを薦めた上で、ブックに使った写真はCDに焼いてあげるようにしている。
その後、彼が写っている写真を探すために、昨年の写真を整理していて1枚の写真が目に入ってきた。

ベンチで声を出す選手の目に惹かれて写した1枚。
5万人とも言われるブラジルのプロサッカー選手。
彼らは、まだ幼い頃からプロクラブの少年チームでテストをくぐり抜けてきた猛者達だ。
それでも、その中のほんのひと握りの選手だけが、プロとして相応の報酬と名声を勝ち取る。

その厳しい競争を勝ち抜こうとしている1人だ。

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ブラジルには600とも言われるプロサッカークラブがある。
全国リーグだけでも、1部(セリエA)から4部(セリエD)まであるほど。
全国リーグの出場枠は全リーグ合わせて100。全てのプロクラブが全国リーグに参加できるわけではない。
最下部の4部リーグに入るだけでも、各州ごとに開催されている州選手権で優勝しなければならないのだ。

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僕が住んでいるのは、ブラジル西部の地方州だが、それでも24のプロチームがある。
セリエAとBに分かれていて、セリエA(12クラブ)の優勝チームだけが毎年セリエDへの挑戦権を持つ。
ブラジル選手権セリエDの参加枠は40。そのうち4チームだけがセリエCに上がる。
セリエD(4部リーグ)といってもあなどるなかれ、サンパウロ州など強豪区の1部リーグに属しているチームが参戦してくるのだ。
サンパウロ州リーグは100のプロクラブが競い合う超激戦区、同州だけで、1部から4部までのプロリーグが存在する。
もちろん、1部リーグにはサンパウロFCやネイマール選手のサントスFC、コリンチャンスといった、FIFAクラブ選手権でもおなじみのチームが勢揃いだ。

ブラジル選手権、セリエDは7月に開催する。
サンパウロ1部リーグのチームがやってくることになった。
激戦区で闘うチームのスピリットに触れるチャンス、これは楽しみだ。

ブラジルの全国リーグに参加できるのは、ブラジル全土に散らばるプロクラブの6分の1。
地方に埋もれて終わるプロ選手がどれだけいるか、想像しただけでもブラジルサッカーの層みが分かる。

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by Pombo_Brasil | 2011-05-21 09:09 | サッカー・プロ

男が涙を隠す時

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州選手権が始まってすでに13節(ゲーム)が過ぎた。
レギュラーは序盤過ぎからほぼ固定、リザーブ選手はベンチを温める試合が続く。
レギュラー選手の交代要員として、ベンチの選手に与えられるのは数少ないチャンス。
フォワードか攻撃的MFの選手なら、点を取ることが何物にも代え難い自分を売り込む手段となる。

2対1で迎えた試合後半の途中、1人の控え選手が攻撃的MFの交代要員として投入された。
今年から今のチームに所属しているが、13節の間レギュラー陣の控えに甘んじてきた。
得点力がある選手だが、今のチームでは、まだゴールを決めていない。

監督から与えられた指示はシンプル。前列のフォワード2人と一緒に、追加点を取って試合を決める。

1本目のシュート・・・・ポストに弾かれて頭を抱えた。
守備が続いた後、カウンター攻撃からゴール前に早いクロスが上がった。
カメラを構える僕の目の前を、ゴールラインを割る間際に放たれた矢のようなボールが飛んでいく。
守備側の選手がボールを弾くかと思った次の瞬間、ゴール前隅に飛び込んできた控え選手がダイレクトに決めた。

試合を決める追加点を決めた。

ゴールを決めた彼は、しばらく吠えた後、監督やベンチ、サポーターとは逆方向に走り始めた。
こちらに向かって走ってくる予想外の行動に、選手の姿がファインダーのフレームから大きくはみ出した。

彼が向かった先は、普段から仲がよい、右サイドバックのレギュラー選手の所だった。
2人はハイタッチを交わし、喜びを分かち合う。
喜びや、友情、男の意地、実に様々な感情がファインダーを通じて伝わってくる。

「写真に関わっていて本当によかった」と心から思える瞬間だ。
人に関わることの素晴らしさ、僕にとっては写真を通じてしか学べないことがある。

写真に関わるという、この上ない贈り物。その贈り物を通じて得た物をより多くの人々に伝えたい。
この数年、写真を撮り続けながら、心の中をかすめる想いだ。

チームメートと喜びを分かちあった後、彼は歩きながらしばらくの間、両手で顔を覆った。
手を除けた後の顔。その顔を僕は見ていないし、写真にも撮っていない。
フィールドの戦士に対して払いたい敬意があった。

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by Pombo_Brasil | 2011-05-18 12:07 | サッカー・プロ

背負うものの重さ

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僕はサポーターを大事にする選手が好きだ。
もちろんプロスポーツなので、結果を出すことが欠かせない。
しかし、「背負うものの重さ」を大事にする選手と大事にしない選手では、いつか必ずサッカーや人生の結果が違ってくると思う。
これは、決してサッカーに限った話ではない。

ブラジルの選手は、レベルの違いによって様々なものを背負っている。
自らの成功に始まり、家族の生活、親族の生活、出身地の誇り、チームやファンの誇り、国の誇り、などだ。
この重みを知り、その重みを背負いながら闘う選手・チームは強い。

何年も前になるが、ブラジル遠征に来た、ある団体スポーツの日本代表の試合を撮影した。
対するはブラジル代表。

国会斉唱になり、ブラジル国歌が流れると、ブラジルの選手達は毅然とした態度で胸に手をやり、国家を歌い始めた。
ブラジルという国の代表として、その重みを背負っている緊張感がひしひしと伝わってきた。

次に日本国歌が流れた。
選手達の目は泳ぎ、緊張感なく、国歌さえ歌おうとしない選手が多かった。
日本人としてその場にいることが恥ずかしかった。

「こりゃ勝てないな」

試合はボロ負けもいいところ。実力差以上のなにかが存在することを強く感じた。
背負うものの重みを知らない選手が、どうして背負うものの重みを知り、自らを鼓舞する選手達に勝てる?

昨年の南アフリカ、サッカーW杯の日本代表初戦。
カメルーン戦を前に肩を組み、国歌を斉唱する日本代表を見て「なにかが起こる!」と直感した。
試合後、肩を組んで国歌斉唱することを提案したのが日系ブラジル人の闘莉王だと知り、なるほどと思った。

僕はただ、背負うものの重さと大切さを知って生きることを忘れないでいたいと思う、それだけだ。
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by Pombo_Brasil | 2011-05-11 07:40 | サッカー・プロ

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ゴールが決まった。
喜び合う選手達。
フィールド内の絆を確かめ合う選手達のオブジェがあまりに美しく、ふとフォトグラファーの我が出てしまった。

写真には色々な視点がある。
ファンの視点、クラブ側の視点(クラブ側の視点一つとっても経営陣と広報担当は違う)、選手の視点、

そしてフォトグラファーの視点。

そうだよ、どうせ独りよがりの写真だ。だから、たまには撮らせてくれ。
俺はファインダーの中で世界との絆を確認するだけでいいんだから。
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by Pombo_Brasil | 2011-05-10 16:11 | サッカー・プロ