聖業

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「生業」としての写真は多分、自分には向いていない・・・これだけは分かる。

でも写真が好きだ。

先週のサッカー試合。後半開始直後に叩きつけるような雨が降り出した。
こちらのスコールは尋常ではない。
日本からカメラ用レインコートは持ってきた。
しかし、自分を守るための1脚用の傘立てなど何の役にも立たない。
フィールド外の道路では、下水道の処理能力を超えた水が道路にあふれ出ている。

へたにクルマで走っていると水没した道路につかまることになる。
それほどの雨量が短時間に集中する。ここは内陸性亜熱帯なのだ。

ただし、
人生の短い時間を、「この一瞬」にかけているプロ選手達にとって雨などなんの関係もない。
ファインダーから伝わってくるのは、「熱気」「執念」、ただそれだけだ。
ブラジルの片隅で、テレビにも放映されることのない「激しい」試合が繰り広げられている。

まるで「蛍」のように、その人生の一瞬を輝かせながら・・・

ブラジルの若者の多くにとって、格差社会を抜け出すための少ない道の一つがサッカーだ。
地方でも有力選手になれば、それなりの報酬を得ることは可能。
ただし、一年近く、彼らの写真を撮影してきたが、それだけで厳しい競争の中には飛び込めない。

彼らはサッカーを愛している。
そして、彼らには「サッカーしかない」。
選択肢のない人生で這い上がるためには、人は与えられた環境で夢中になるしかない。

だから、ブラジルサッカーは美しい。

この瞬間を誰かに伝えたい、豪雨の中でファインダーを覗きながら

「聖業」

という言葉が心の奥深くによぎった。

他人になんと思われてもいい、自分の写真を追求してみようじゃありませんか。

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by Pombo_Brasil | 2007-02-10 22:11 | サッカー・プロ
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